英語が嫌いでもセンター英語は満点とれる (1) 暗黒時代編
英語が嫌いでもセンター英語は満点とれる (2) 覚醒編

ヒアリングマラソン毎月チャレンジコース

 で、高校2年生になった。
 英語の雑誌とか読んだり、脱線して「オレはフェラーリF1のメカニックになる! だからイタリア語勉強する! 英語はもういい!」とかいってユカちんとジローラモさん(ダリオさんも忘れちゃダメだ!)のイタリア語会話観たりとかしてたわけだが、学校の定期テストの点数は一向に上がらない。(あたりまえです)
 というわけで、学校の成績はあきらめた。
 もう高二だし、そろそろ受験とか意識せねばならん。
 結果、

四の五言わず単語覚えろ、自分

 という結論になった。
 単語覚えれば受験にも役に立つし、定期テストもちょっとは点数上がるだろ。あの大河長文を理解する英語力を養おうとするからいかんのだ。いや、養おうという努力すらまだ始めてなかったわけだが。

 当時psiには「ガリ勉恐怖症」をこじらせた結果、単純な詰め込み教育とか丸暗記で得られる学力はホンモノじゃない的な価値観がまだ奥底にあったわけなのです。
 が、受験をターゲットにすることでようやく吹っ切れた。詰め込み上等、丸暗記上等。ガリ勉で何が悪い。

 単語の本ていうと当時DUOとかが流行り始めていたんだが、psiはもっと収録語数の少ない学校で配られた単語の本を潰すことにした。買うと高いし。そんな金があったらCD買いたい。
 日能研生時代に尾崎-濱崎-山崎の三崎ライン(尾崎つー社会科のカリスマ講師とその弟子たち)に世話になった人はたぶんやったと思うんだが、日能研ノート(方眼になっててとっても使いやすい。中学生になっても使い続ける人多数)を五段に仕切って、マスターっていうドリル教材を一日で五日分こなし、五周やるという手法がかなり役に立った。
 当時は暗記科目が嫌いだったので死ぬ思いだったが、問題数をたくさんこなすより繰り返すことのほうが重要というのはこのとき体で覚えたので、英単語に関しても同じ手法で攻めることに。

 それから、やはり文法。
 学校の授業で英語で説明された文法はイチミリも頭に入ってこなかったので日本語で文法の説明のしてある本を買った。
 高かったけど仕方ない。旺文社の問題集つきのやつ。
 これも日能研手法で5回とはいかないけど三回くらい繰り返した。
 繰り返すのが必要なので、あんまり細かいとこまで掘り下げてるやつは駄目ね。必要最低限の分量で。

 この単語と文法の丸暗記で本来中学の間に整理されているべきであった部分はカバーできたんだが、まだやっぱ何か足りない。自信を持って答えをかけている感じがしない。

 その原因はおそらく前置詞だ。

 冠詞とか数詞に関しては文法の本で項目が出てくるんだけど、前置詞はケースバイケースの面が強くて、どうも理解しづらい。forでもtoでも文法的にはOKみたいな文章もたくさんある。え、じゃあ何がちがうの?みたいな。

 受験も近づいてきたのでようやく予備校に通わせてもらえるようになった。
 そこで、数学の巨匠奥田先生に教えを請うべくENA渋谷校(当時は大文字表記だった)に入ったんだが(ちなみにSEGは風土が肌に合わんかった。授業前の西新宿の外盤屋巡りには役に立ったが)、教科ごとに塾を変えると非経済的なので英語もENAのお世話になることに。
 英語は学院長が一番上のクラスを教えてて評判も良かったんだが、自分は英語できないと思い込んでいたのと、スケジュールの関係で佐藤先生のクラスを受講。この佐藤浩美先生ってのがスペキャラだった。

hero’s blog

 まあ、なんだ。上のブログを見て大体察してくれ。。。。

 この御仁、授業は毎回全身ヴェルサーチ。雨傘もヴェルサーチ。バブルの残り香とか言うにも程がある(当時90年代後半)というもので、まあ、スレンダーだしルックスもそこそこだったのでギリギリ許されていましたが、生死の境界線を綱渡りしているギャンブラーなファッションでしたなぁ。きっと車はフェアレディZとかだ。。。
 とはいえ、「オレについてくればセンター英語は満点取らせる! というか満点取らないと許さない!」的なことを豪語しているだけあって、授業内容は至極まっとう。まあ、昔は学生運動系に斜めってたらしく、理屈こねやすいところはありましたが。。。勧められたので知の三部作(知の技法―東京大学教養学部「基礎演習」テキスト)とか読んじゃったよ。

 まあ、そんなことはどうでもよくて、このヒロミ氏が特に力を入れていたのが前置詞でした。
 東大英語の講座では文章の構造とかそういうのも非常におもしろかったんですが(文章の意味がわからなくても文章の構造と接続詞で回答は導ける!的な)、センター英語の講座ではおもに前置詞の意味の違いを図形イメージとかを使って懇切丁寧にやってくれた。
 自分でもいろいろ研究した結果とかを合わせて喋っていたので授業はもっと内容沢山ありますが、エッセンスとしては下の本を見てもらえば。よく授業で紹介されてたし。

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 今は代ゼミとかで授業持ってるみたいですが、受験生諸君は上の本を読めば無理に彼の授業受ける必要はないと思います。かなり好き嫌い別れると思うし、網羅性という観点では微妙だったので。

 それから、上の本は外国人が書いたものですが、授業のうんちくの大半はしょせん日本人であるヒロミ氏が後付けで考えたものです。説得力はありますが。理屈がないと納得できないし覚えづらいですが、理屈だけでも上滑ってしまうのも事実。
 そんなときに、前回、歌詞を書きだすっていう話を書きましたが、そこで頭に残ったフレーズがあるわけです。正真正銘イギリス人の英語です。
 Radioheadの歌詞のI’m better off deadのoffってどういうニュアンスで使われてんの? とかI wish I were specialがどうしても仮定法でなければならない理由とか、munsunのthe gods of not very muchのgodが複数形な理由とか、そういうのとあてはめて考えられる。
 音楽なんて興味ないよという方はサッカーでもメジャーリーグでもモータースポーツでも、小説でも海外版のコミック(ドラゴンボールとか?)でもいいと思います。

 あと、前置詞はイディオムとしてひとまとめで覚えてしまうのも有効。イディオムを大量に覚えることで、それぞれの前置詞の雰囲気みたいなものがつかめてくる。
 私はZ会出版の切り離せるやつ(解体英熟語だったか。父が英語教材マニアだったのでタダでくれた)を潰しまくりました。

 そしてラストワンマイルならぬラストテンポインツを埋めるための発音問題対策。
 ヒロミ氏が「センター試験満点を目指す人間に渡す」とした膨大なプリントがあるのですが、これは前置詞編(イディオム含む)と発音問題編に分かれていて、それぞれA3の紙数十枚あります。たぶん500問づつくらいかしら。
 今はどうかわかりませんがセンター試験の発音問題の点数ってせいぜい20点分くらいで大したことないんだけど、対策が立てにくい。知らない単語が出てきたらアウト。満点を目指すならそれはマズいので、発音の法則(どこにストレスがくるか)とその法則に従わない例外を網羅しています。例外はまあ、センターで聞かれるのは大体限られているので、そこさえ押さえておけばあとは知らない単語が出てきても法則でこなせます。
 Phonixあれだけやらされてたので発音だけはバッチリかと思いきや、受験用にはまだまだ知るべき法則がいっぱいあったよ…orz
 この発音の法則は市販本で売ってるのかなぁ。探せばあると思います。

 そういうわけで、まとめます。psiがセンターで満点取るうえで必要だったもの。

 1. 単語本(ショボいのでOK、繰り返せ)
 2. 文法本(基本的なところだけでOK、繰り返せ)
 3. z会の解体英熟語
 4. 佐藤浩美プリント集(前置詞編)
 5. 佐藤浩美プリント集(発音編)

 3-5はたまたまpsiがこれを使ったってだけで、別に代替のものがあればそれで全然OKだと思います。
 要は一般的に文法と単語の勉強しているだけだと不足しがちなのが前置詞と発音問題対策ってことで。
 前置詞に自信が付いてくると文法問題だけじゃなく長文問題も全体的に底上げされます。
 さらに前置詞対策の一貫として、イディオムは数覚えるべし。
 発音問題もラスト10点を確実に取るためには必要。法則をキッチリ抑えるのと、例外を抑えきるよう数こなすことです。
 あとはこれらに自分の中でリアリティを持たせられるだけのネイティブの書いた英語の蓄積があれば文句ないです。


※余談
 さっき調べてたら奥田先生の講義ノートってヤフオクでこんな取引されてんのな。
 私が彼の講義を二年間全部問題+解説付きで清書していたやつとかすごい値段で売れるのでは。
 弟(大学生の間ずっと薄給でenaのチューターやってた)に貸したらすげー役に立ったって言ってたもん。
 あと、前々回「腐った死体」で検索して出てきたページにこんな広告があって的を得すぎていてウケた。
 腐った死体製造会社wwww
kusattashitai.JPG

5 Responses to “英語が嫌いでもセンター英語は満点とれる (3) 受験勉強編”

  1. pesca_bone Says:

    はじめまして.
    リスニングなかったころに受験を終えたものですが、センター試験英語は、予想問題模試含めて200点満点をとったことが
    ありません。語法というか正しいイディオムを選ぶような問題で必ず一問間違えていた記憶があります.
    大学生になって以降イディオム含め英語をだいぶ勉強したつもりだったのですが最近のものをいくつかやって
    みたところやはりイディオム問題で間違ってしまいました.なので、記事中の

    >>
    ヒロミ氏が「センター試験満点を目指す人間に渡す」とした膨大なプリントがあるのですが、これは前置詞編(イディオム含む)と発音問題編に分かれていて、それぞれA3の紙数十枚あります。たぶん500問づつくらいかしら。

    に非常に興味があります. 良かったら売って頂けないでしょうか.

  2. psi Says:

    はじめまして、コメントありがとうございます。

    せっかく興味を持っていただいたので、売ると言わずタダでもお譲りしたいくらいなのですが、いかんせん実家の押し入れの樹海で遭難していると思われ、当面実家に帰る予定もないので物理的にお譲りするのは難しそうです……ごめんなさい!

    結構イディオムの勉強されたということなんで、もうチェック済みかと思いますが、市販されているものだとZ会の解体英熟語が良かったです。

    どうでもいいですがコメント日時が10年10月10日午後10時であることに感動しました。

  3. pesca_bone Says:

    ありがとうございました。

  4. in/flux » Blog Archive » 英語が嫌いでもセンター英語は満点とれる (1) 暗黒時代編 Says:

    […] in/flux » Blog Archive » 英語が嫌いでもセンター英語は満点とれる (3) 受験勉強編 Says: 12月 8th, 2012 at 11:51 AM […]

  5. in/flux » Blog Archive » 英語が嫌いでもセンター英語は満点とれる (2) 覚醒編 Says:

    […]  長くなったので受験勉強編に続く。 […]

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