英語が嫌いでもセンター英語は満点とれる (1) 暗黒時代編
土曜日, 11. 1. 2008 – Category: ネタ
英語が嫌いでもセンター英語は満点とれる (2) 覚醒編
英語が嫌いでもセンター英語は満点とれる (3) 受験勉強編
まず自慢から。psiは現在英語はちっとも喋れないが、センター試験で英語は満点だった。
別にガイジンと仲良くなんてなりたくないが、大学受験でテストの点数は取りたいという人はもしかしたら参考になるかもしれないしならないかもしれないし。
最初に言いたいことは「ミッションスクールの英語教育が優れている」というのはわりかし幻想だということ。
統計的にはたぶん正しい。大学一年生全員にTOEIC受けさせてミッションスクール出身とそうでない人で統計取ったらたぶんミッションスクール出身者のが平均点高い。大学では周りに開成だの駒東だのの出身の男の子山ほどいたが、みんなちょっと見ていられないレベルの英語だった。それに比べて聖光とか栄光は比較的ましだった。
まあ、うちの大学は英語の試験がめちゃめちゃ簡単で、しかも理系の単科大学なのでそもそも英語とか得意じゃないやつが集まっていたんだろうけど。そのちょうど逆のことが言えて、ミッションスクールって男子校より女子校の方が多い。女子は文系志向が高かったり海外に憧れたりする傾向が強いので英語を頑張りがち。あと、これはイエズス会系の学校限定だが、プログレスつー有名な教材があってこれが使えるというのも大きい。というわけで、別にミッションスクールに入ればなんとなく英語ができるようになると思ったら大間違いなんである。
英語の勉強法の話に入る前に愚痴らせてくれ。
というか、(一部の人にしか効果がない)ダメな英語教育の例としてpsiの出身中学(中高一貫)の話をしたい。
プロテスタント系(宗派は忘れた。長老派の傍系とかそんな感じだったと思うけど)なので、イエズス会の伝家の宝刀プログレスは使わずにスタート。
中学入って最初に使った教材はphonixという幼児英語教室なんかでよくつかわれている英語教育法の本。教育学者の間では評価がいろいろ分かれるみたいだがここではそんな難しいことを言いたいわけではなくて、なんで中学生に文教堂浦安店の隣の子供英語教室で幼稚園児が英語の歌うたってるみたいなアレを、中学受験を潜り抜け日本の歴代首相の名前とか中国の王朝の名前を何千年前から順番に全部言えるような中学生がやらなきゃならんかという問題だ。
まず最初の授業で保母さんみたいなカッコウの先生が入ってくるなり、
“Hello students, !'(#$&%()!O#$+$++**)#$()”!’$#(意味不明の言語でひとしきり演説), Do you have any questions?”
ナチュラルスピードである。
なんか最後に片手を上げながらクエスチョンとか言った気がするので質問がないか聞いてる風だが質問も何もオマエが何をいっているのかイチミリもわからん。
生徒「あの、先生…..」
先生”Please say it in English, pleeeeease”
まだ5分と教えてもらってないのに喋れるか!
質問が出ないと先生はおもむろにラジカセを取り出し、スイッチオン。
またわけのわからない英語の歌が流れ、先生が奇妙な踊りを踊りだす。お前はパペットマンか。くさった死体か。マヌーサをかけようとしているのか。
“stand up pleeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeease!!!”
どうでもいいが何でこのオバはんはこんなにテンションが高いのか。見た目日本人だが、マインドはガイジンなのか。
ちなみに、授業中英語以外喋らないので、礼拝でこの先生が日本語を喋っているのを初めて聞いた時は驚愕とすごい違和感が生徒の間を走りぬけた。
”あの人、日本人だったんだ….!!”
話は戻って、近くに座っていた英語英才教育を受けた奴が得意げに通訳してくれたところによると、あのオバはんはわれわれに起立し、一緒に踊ることを要求しているらしい。
なんですと?
大マヌーサ大会である。集団リビングデッドのふしぎなおどり大会である。
とはいえ、皆小学校では優等生で通ってきた教師に従順な少女たちである。
やれと言われればまあ、やりますよ。
歌って踊れる優等生ですよ。
それが終わったらハエタタキが出てきた。あとイラストが描かれた単語カードな。
オバはん:”Let’s play a game!”
生徒:”……..”
オバはん:”Let’s play a game!”
生徒:”……..”
オバはん:”That’s a good idea!!!”
生徒:”……..”
オバはん:”Follow me!! “That’s a good idea!!!””
強要された。
「それは大変素晴らしいアイデアです」と言わされた。
なんだ。政治家秘書養成所か。
その後ハエタタキでカルタ取りゲームである。
死ねる。
これは何か月も続き、文部省(当時)指定の教科書は一度も開かない。
最後のほうは皆洗脳され、教材に書かれていた変なタキシード仮面みたいな怪人の絵(”君はthの発音をマスターできるか!?”みたいなことを言っている吹き出し付き)を見て「このThマンがカッコよすぎる」とか言い出す始末。
まあ、英語よりも大切な「恥を捨てる」ということを学習させていただいたのでよしとする。
ようやく中学一年の後期になって、文部省の教科書が出てきた。恥ずかしい英語劇とかやらされていたので”Hello John, How are you?””I’m fine Thank you and you?”とかがとてつもなく嬉しい。
んが、ほとんど使わない。朗読するばっかりで文法とか単語とか全然やんない。あいかわらず授業の最初はラジカセ・オンステージである。へんなチャントみたいなの(リズムにのせて”This is present for you!””Thank you very much. Can I open it?”とか延々と唱える)をやらされる。
定期テストも当然教科書の範囲などまるで無視。前半は辛うじて教科書の例文を丸暗記していればなんとかなるが、後半いきなり見たこともない長文(中一でもA4一ページくらいあった気がする)が出てくる。
どう頑張っても60点とかしか取れない。びっくりする。
オレ、英語の才能ねーわ。つーか英語とかできなくてよくね?
みたいな気になる。
ほとんどそういうのに慣れ切ってきた中学三年生の始め、文法の授業が始まった。
なんかオリジナルの文法の本だ。予想通り中身はオール英語。英語の文法を英語で記述してなぜ理解できる!?
そんなとき、どこでそんな知識を仕入れたのか、友達がすごい発見をした。
「ねえねえ、知ってた? 英語って、一つの文章にいっこしか動詞がないらしいよ!」
「なにそれ! マジで!….でもあれ? “Do you want to be a doctor ?”とかってdoとwant両方動詞じゃね?」
「doは助動詞なんだよ!」
「助動詞と動詞はいっこの文の中に一緒にあってもいいの!?」
「なんかそうらしいよ!」
「すげー、アヤさんすげー!」
中三である。
もし高校受験があったら間違いなく路頭に迷う。
しかしこれで気づいた。
ヤバい。このままではマジヤバい。
この学校に任せておいてはオレの英語人生おしまいだ。
覚醒編に続く。
—
フォニックスが役に立つ場合ももちろんありますよ。言及している記事をみつけたのでトラバっておく。
■英語の発音 – 鰤端末鉄野菜 Brittys Wake
11月 1st, 2008 at 5:03 PM
またも爆笑させてもらったよ。
内情を知ってると、特にねぇ・・・。
でも中一ではクラス違ったよね。よかった、そのクラスじゃなくて。
僕は小学校まではフツーに喋れてたのに(まぁ半年行ってたから当然なんだが)、中学後半から高校にかけての受験英語で、ガクーンと喋れなくなっちゃったクチだから、やっぱりあの学校の英語教育にはだいぶ恨みがありますヨ。
ん? まぁ、受験英語全般がいけないのかもね。
K大文学部の英語テストだけはまともでしたよ。
辞書持ち込み可で、「この段落だいたいどんなこと言ってるか要約しろ」っていう、要は社会に出てから一番必要な英語スキルを求めてました。
それ見た時に、「あ、この大学に入ろー」と思った記憶が。
余談デシタ。
11月 2nd, 2008 at 9:37 PM
なつかしすぎる。
よくこんなにリアルに覚えてるなぁ。
そういえば、こういう感じだったね。
記憶力に脱帽だよー
11月 3rd, 2008 at 6:27 PM
>Saniさん
どこのクラスもやってることは大体同じだと思うんですが、ウチのクラスは教師のテンションがヤバかった。。。
あれに最初にドン引いちゃうとリカバリは難しいッスね。
K大の英語ってそんな感じなんだ。
私は受けなかったけど(予備校でやった)東大英語が面白かったなぁ。その話は(3)あたりで書きますわ。
>まちさん
いや、適当記憶なんで細かいとこ違うと思いますが、まあ、おおむねこんな感じだよね。
今日びのキレやすい若者が叛乱起こさないか心配です。もうやってないのかな、ああいう授業。
12月 8th, 2012 at 11:51 AM
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12月 8th, 2012 at 11:55 AM
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