あけましておめでとうございます。psiです。
2014年、最低でも一話は観たというアニメは合計86本で、そのうち最後まで観たのは44作でした。
それらについてのpsi的評価と感想をまとめましたのでよろしければ御覧ください。
2014年アニメ
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1TrOGiAEMG8YwNK2ezWR4DtlbwyqgVFmovJPYbTVsud4/edit?usp=sharing
なお、タイトル行のコメントに注釈がありますが、評価の基準やジャンルの判断など独自になっていますので、ご了承下さい。
ここでは、上位作品のみご紹介します。
第8位(9作品)
アルドノア・ゼロ ★★★★★★★★☆☆
火星の超テクノロジー「アルドノア」を擁するヴァース帝国と地球が対立する世界。親善大使として地球を訪れたヴァースの王女アセイラム姫の暗殺計画やそれに伴うヴァース軌道騎士の地球侵攻、それに抗う地球の高校生、界塚伊奈帆とアセイラム姫の出会い、一方地球人でありながら昔アセイラム姫に命を救われ、火星で王女につかえてきたスレインの忠誠心の行方などを描く。一期は伊奈帆無双を軸に様々な登場人物の思惑やドラマを描く群像劇の様相。
虚淵脚本、志村貴子キャラデザ、音楽澤野弘之と来たら見ざるを得ないわけですが、花江君の新しい境地も見えつつ、一週間フレンズ。ではじゃっかんイラッとくる雨宮さんが凛としつつ可愛くてよかったです。ストーリーに関しては二期が本番ぽいので期待。
世界征服〜謀略のズヴィズダー〜 ★★★★★★★★☆☆
親と大喧嘩して家出した地紋明日汰が、なりゆきで最強ようじょ星宮ケイト率いる国際的秘密結社「ズヴィズダー」の戦闘員になってしまったり、密かに想いを寄せてた学校の女の子が敵組織ホワイトライトの人だったりいろいろドタバタする話。
作画やキャラデザが良かったとはいえ、話は若干とっ散らかってるので普通なら★★★★★★★☆☆☆にするところ。ノリが合ってたとしか言いようがない。岡村監督作品はこれまでDTBも青エクも途中で嫌になったのに、なぜか今回だけはノリが合ったらしい。この人、シリアスやらせない方がいいんじゃね? あとタバコ回は銀魂のタバコ回に張るインパクト。
ソードアート・オンラインII ★★★★★★★★☆☆
ファントム・バレット編:SAOでプレイヤーを殺した(=現実にそのプレイヤーが死んだ)ということ、さらにその事実を思い出しもしなかったという罪の意識…というと語弊がある気もするけど、それに類似する感情に苦しめられるキリトと、現実世界で幼少期に事件に巻き込まれ、犯人を射殺してしまったことがトラウマになっている少女シノンが対比して描かれている
キャリバー編:ALO内に実装されたアインクラッドに、かつてのキリトとアスナとユイの家を買戻?したり、ALOの新クエストに挑んだり。
マザーズ・ロザリオ編:母親との関係をこじらせているアスナと、ALOで絶剣と呼ばれる最強の剣士ユウキとその仲間たちとの出会いを描く。
現実の死とゲーム上の死というものを見つめなおす問題提起はSAOでこそやる価値のある話だと思うけど、シノンのストーカーサイコさんを絡めたお陰で結局なんだったのかよく分からなく、というか、デスガンの追跡討伐が表面上も事実上もメインストーリーでした、っていう印象で終わってしまったのが残念。
キャリバー編はTLではあんまり人気なかったみたいだけど、本来のSAO(オンラインゲームでこんなことができたらいいよね、こんなことが楽しいよね)らしい話で、私は結構好きでした。
マザーズ・ロザリオ編はファントム・バレット編とは逆に、ゲーム内の生死とは全く関係なく迫り来る肉体の限界というものに抗う姿、ゲームだからこそ、残って受け継がれていく存在、記憶、そういうものに焦点を当てたのは上手いなぁと。ともすればお涙頂戴でクサいだけのキャラに成り下がるのが見え見えのユウキというキャラをY.Aoiが奇跡的な演技で愛すべきキャラクターに仕上げていて、これが感動的なレベル。これに触発されてアスナが母親との関係を是正すべく正面から対話を試みるというんだけど、ここの因果関係がイマイチ説得力なくて、正直アスナ母の話必要だった?的な蛇足感を感じる所が残念。
憑物語 ★★★★★★★★☆☆
阿良々木暦は忍に頼ることに慣れすぎたお陰で、根っからの吸血鬼になりかけている。これを治す方法はなく、これ以上吸血鬼化が進めば影縫余弦と斧乃木余接は阿良々木暦を討伐せざるを得なくなる。だから、もう吸血鬼の力は今後一切使用しないことを誓わせられるのだが、そんなことを言っている先から妹の火憐と月火がさらわれてしまい、助けに向かう阿良々木暦に護衛兼監視として余接がついてくる。
安定の<物語シリーズ>クオリティ。
ハイキュー!! ★★★★★★★★☆☆
チビだけど運動神経抜群の日向翔陽と、中学時代「コート上の王様」と呼ばれた天才セッター影山飛雄が烏野高校排球部で出会い、なんやかんやゆかいな仲間やライバル校達と頑張っていく話。
お察しのとおり、あらすじ書くの面倒くさくなってきた。
素晴らしすぎる原作を堅実に確実に忠実にアニメ化した、という以上の何かがあった気がするんだけど自分でも何か分からない。
Fate/stay night Unlimited Blade Works ★★★★★★★★☆☆
第五次聖杯戦争の話。サブタイトルの”Unlimited Blade Works”は凛ルートのことを指すらしい。主人公(多分)の士郎が遠坂家の魔術師凛と共同戦線を張ってみたり、そのサーヴァントの赤い諏訪部さんが意味深だったりセイバーさんは前回の件を引きずっているのかよくわかんないけどイリヤどうした。
ゲームやってたら★★★★★★★★★☆くらいなんだろうなと思いながら観てる
蟲師 続章 ★★★★★★★★☆☆
「蟲師」であるギンコが、各地を放浪しながら「蟲」によって引き起こされるあれこれに対処したりしなかったりする様子を描く
安定の高クオリティ。番レギのキャスト陣の安心感に加え、ゲスト声優の傾向がちょっと変わった(アニメ系?)
結城友奈は勇者である ★★★★★★★★☆☆
結城友奈を始めとする讃州中学校の勇者部の面々が、神樹によって勇者に選ばれ、神樹、ひいては世界を守るためにバーテックスと呼ばれる外的と戦う。全てのバーテックスを打倒するも、「満開」(界王拳何十倍みたいなやつ)を使用した後遺症に悩まされつつ、すこしずつ「勇者システム」のおかしさに気づいていく
岸監督は時々ハズレがあるので、最初どっちに転ぶか半信半疑だった(し、ま○○ギとどう違うのかとか)けど、いい方に転んで終盤は素晴らしかった。ただ最後体が直った理屈とかもう少し納得感が欲しかったのでその分減点
ログ・ホライズン ★★★★★★★★☆☆
人気のMMORPG『エルダー・テイル』内に「大災害」により入り込んでしまった主人公シロエを始めとするプレイヤーたちが、現実に帰る方法を探したり、世界の仕組みを解き明かそうとしたり、それはそうと目の前の治安維持に東奔西走したり、純粋にゲームの世界を楽しんだりする話。
SAOIIがああなっている今、もとも私がSAOに食いついた「ネトゲがもし実際にあったらこんなこと起こるよね」的ワクワク感を提供してくれているのはむしろログホラの方だ。それに加え、ままれ先生らしいシナリオ展開。
その部分を楽しむにあたってはアニメである必然性はないんだけど、文字で見るよりわかりやすいというか、入ってきやすいって観点で評価。
あとしもんぬを二枚目で使ってくれてありがとう 藤井ゆきよさんはパテマやシドニアも良かったけどテトラが一等いいね。いいね!(興奮)
ウィリアムも本当にね… ゆーきゃんはここんとこ単価が上がりすぎて(ホントか嘘か、すがぽんが200とか言ってましたが)、札束でほっぺた叩くような作品にしか出れてない感があったので、この役がやれたのはかなり嬉しかっただろうし気合はいってたはず。その思いがにじみ出るような素晴らしい演技でした。
第4位(4作品)
甘城ブリリアントパーク ★★★★★★★★☆☆
同級生の美少女千斗いすずに脅され甘城ブリリアントパークへやってきた主人公の可児江西也は、異世界メープルランドの王女だというラティファに依頼され、パークの支配人代行を引き受け、パークの改革に乗り出す。
ウッチー主役だからこの評価だと思ってるだろ! 確かに子役あがりらしいナチュラルな演技が売りだったウッチーがついに「アニメ声優」完全体になった!っていう意味でも感動があった(特に身代わり回すごかった)んだけど、それ以上に脚本が良い。七々々と同じく、表のストーリーがライトな一話完結でありながら、本筋がしっかり流れているところがポイント高い。そしてキャラデザ。境界の博臣好きにはたまらん可児江くんの造形もさることながら、これだけ巨乳美少女出てるのに無意味な乳揺れ推しがない。ストレートに可愛いし、お色気を楽しめる。下ネタも絶妙なラインを縫っていて、このバランス感覚が稀有。これよ。
PSYCHO-PASS サイコパス 2 ★★★★★★★★☆☆
1期から1年半後の世界。宜野座が執行官となるなど、新体制でチームを率いる中、どんな犯罪行為を行っても犯罪係数を正常値に戻してくれる(「クリア」にしてくれる)「カムイ」という男の存在が捜査線上に浮かび上がる。
1に比べるとよくも悪くもウェルメイドになった感はあるけど、やっぱストーリーとしての完成度が高かったし、ざーさん食傷気味のpsiでも全然気にならない演技、山路さんが毎回喋る!など色々ポイント高い点があった。
SHIROBAKO ★★★★★★★★☆☆
また一緒にアニメを作ろうと約束した高校のアニメ研究部の面々が、上京してきてアニメの制作進行になったりアニメーターになったり声優になったりそれぞれ色々頑張っている様子をアニメーション制作会社の制作進行として働く宮森の視点を中心に描く。
アニメ制作の現場云々よりも社会人として仕事とはなにか、キャリアとは何か、どう社会と折り合いをつけていくかという観点で刺さりまくる。あと青二バーターとはいえ松風さんを出してくれてありがとうございます。2クール目は作業工程的に出番増えそうで期待。よっちん先輩もこの感じ久しぶりで良い。
龍ヶ城七々々の埋蔵金 ★★★★★★★★☆☆
八真重護が引越して来たアパートには地縛霊の龍ヶ嬢七々々が住み着いていた。七々々が生前に収集した特殊な力を持つ秘宝は「七々々コレクション」と呼ばれており、彼女を殺害した犯人を見つけるため、重護は七重島第三高等部の冒険部に入部して「七々々コレクション」の探索に乗り出す。
表のシナリオのライト感と、土台の安定感のバランスが素晴らしかった。あと、高校生声優田辺留衣が良かった。あとなんといっても小野友樹。おのゆーーーー!!!! 火神のおのゆーよりこういうのが好きなのよ。善吉とか。二期期待。ノイタミナは厳しいか…
第3位
ピンポン THE ANIMATION ★★★★★★★★★☆
片瀬高校卓球部に所属する幼馴染の2人ペコとスマイルは中国人留学生の助っ人を呼んだ辻堂学園に偵察に行き、調子こいてたペコはボコボコにやられて自信喪失、続くインハイ予選でも、格下とみていたはずの佐久間が海王学園で力をつけていたために敗北を喫し、完全にやる気をなくす。いっぽう片瀬高校卓球部の顧問小泉は元全日本選手で、スマイルの才能に目をつけ、スマイルを叩き上げる。いつもペコの影に隠れていたスマイルは、ペコがいなくなったお陰で自ら戦わざるを得なくなり、まるで機械のように冷徹に立ちはだかる敵を切り捨てていく。
原作への思い入れが強すぎるので、「期待したら絶対ガッカリする」と自分に言い聞かせてたけど、実写映画とは別ベクトルで良かった。ここまでとは思わなかった。
第2位
スペース☆ダンディ ★★★★★★★★★☆
おバカな宇宙人ハンターのダンディとポンコツロボット・QTと、ボンクラベテルギウス星人のミャウがなんやかんやドタバタするおバカSFシリーズ
なべしん監督でSFでって時点でアレなのに、音楽も演出も30代サブカル齧り層のツボを正拳突きするラインアップで、ゲスト脚本も円城さんを起用するなどマジあざとい。
しかもゲスト含めて声優さんのチョイスも渋すぎてずるい。あざとい。
内輪受け! と批判したい気満々ですがここまでやられるとぐうの音も出ない。
そう言うの抜きにしても、本家向井さんとタメはる諏訪部さんのボーカル表現力、演技もすごい楽しそうにのびのびやっててそれだけで見る価値ある。
それに加えてよっちんのミャウが素晴らしすぎるのと、佐武さんのQTげホントにメチャメチャいい。アイドルなめんな。
第1位
ばらかもん ★★★★★★★★★★
偉い人を殴って五島に島流しになっためんどくさい性格の書道家の青年半田清舟が、遠慮のなさすぎる島の子どもたちやら大人たちに翻弄されながら成長する話
小野大輔と原涼子の功績。
いや、正直この作品に関しては何を言っていいのかよく分からん。らじかもんも含めた印象・評価になっていることは認める。
冷静に考えると原作は素晴らしい漫画ではあるんだけど、普通にキッチリアニメ化しました、というだけなら、ここまでの評価にはならないはず。(言うても日常ものだし)
じゃあ何が違ったの? って言われると、原涼子ちゃんを始めとする稀有な子役の才能と、彼らと波長がバッチリ合った小野大輔という素直で熱い男がそれを十二分に引き出したこと、古木のぞみのすさまじい尽力による方言品質の確保、アニメ畑ではない脚本家ピエール杉浦の起用、原作者のアニメへの熱意と協力、五島住民一体となった盛り上がり、それらがバッチリと奇跡的な角度ではまりあったんだろうなとしか。
小野大輔って、出世作がアレだったので、「いかにもなイケボ」とか「イケメン」とかで捉えている人が多いと思うんですけど、彼の本当に凄いところはこれだけのキャリアを重ねてきて、それでも出会ったもの(仕事であれ、人であれ)に対して、予断を挟んだり、斜に構えて見るってことをしないところなんですよ。そして、それに対して100%以上の力で正面からぶつかる。だって考えてみてくださいよ。このときジョジョの収録も並行してるんですよ。他にもメインキャラのレギュラー山ほどあるし。DGSのイベントとか、おれパラの準備とかも収録時期によってはかぶってたかもしれないし。で、メチャクチャジョジョ好きな小野Dが念願叶って掴んだ承太郎役じゃないですか。もう全力をこれに注ぎたいですよね。でも他にも主役あるんですよ。普通だったら、ジョジョに集中したいから他の仕事断るとか、手抜くとか、そういうこと考えますよね。実際するかはともかく。私なら「なんでこんな全身全霊注がないといけない、いや、注ぎたい仕事が目の前にあるのに、他の仕事がこんなにあるんだー! これじゃあジョジョに満足できるだけの体力的時間的リソースを費やせず、後悔の残る仕事をしてしまうーーー!! どうすればいいんだーーー!」って頭抱えると思います。呪うと思います。
でも小野Dはジョジョに100%以上を出しつつ、ばらかもんでも台本の裏に書道をするという、演技には特に関係ないことまで、夜中二時三時まで起きてやっているわけです。ばらかもんが好きすぎて。
必要なことをキッチリとこなすのと、期待される以上のものを出すのって、アウトプットだけを見ると+10%とかそのくらいしか違わないとしても、労力というか、自分をどこまで注ぐかって観点で言うと10倍くらい違うわけですよ。
上述したような状況の中、この作品にそこまで自分を注ごうとした小野大輔という人格に、心からの敬意と賞賛を送りたいし、上では子役の才能を(現場を作ることによって)小野Dが引き出したと書いたけど、小野大輔がここまで自分を注ごうとし、その気持ちを維持したのは、子役たち(とくに原涼子ちゃん)の豊かでくるくると変わる感情を、ストレートに発露する様だったと確信しているので、小野大輔と原涼子の功績。これ以上に表す言葉がない。
はーつかれた。私からは以上です。
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