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来来来来来／本谷有希子＠本多劇場

日曜日, 08. 2. 2009  –  Category: Review

ω

本谷有希子の来来来来来に行ってきたよ

α

あれ、レビューも対談形式にするんだ？

ω

まあ、ちょっとやってみようと思って。また普通の文体に戻すかもしれないけど

α

で、本谷有希子初体験でしたが、どうでした？

ω

うん、前回の「幸せ最高ありがとうマジで！」はチケット取れなかったからねぇ

α

PARCOカードの威力ナッスィング……

ω

なんとなく、もっと振れ切った人なのかと思ってたけど、全然ウェルメイドだった。いい意味でも悪い意味でも

α

ウェルメイドに徹するなら、最後の一幕はいらなかった気がするけど

ω

いや、それはpsiがケラ文法に洗脳されてるからだよ。むしろ万人受けウェルメイドを目指した結果の蛇足だと思うよ

α

あと、りょうが主演で義姉が松永玲子ってのが厳しかった気がする

ω

りょうはビジュアル的に存在感あるけど、舞台役者としては健闘しているの域を出ないな

α

つーか、松永玲子が存在感ありすぎなんだよ。松永玲子が喋ってるとうっかりナイロンの芝居かと思うじゃん

ω

「容疑者 室井慎次」も松永玲子が出てるシーンだけなんか浮いてたよな。しかもそれぞれの役的にもね、りょうの役（蓉子）は普通っぽさを求められる役だったから

α

そうそう。普通っぽく存在感を出すって難題にチャレンジさせられていた。だからむしろ終盤蓉子が壊れてきたあとのほうがのびのびやっている感じがして、演技的にはよかったよ

ω

でもまあ、テーマというか、着眼するところは結構ジャストなところを突いてたんじゃないかな

α

エゴイズムの問題ね

ω

うん。特に女とエゴイズムって切り離せない問題だから。ちなみにpsiは「女は」とか「男は」っていう表現嫌いなんだけど、統計的傾向の集合体としての「女」という意味で使用するよ

α

はいはい。その問題をきちんと表現しきる脚本の力量というか、技術というか、それはスゴイと思った

ω

ただ、個人的好みから言わせてもらえば、それらを全部描き切った上で、そういうしょうもない存在であるところの人間そのもの、ひいてはそのしょうもなさそのものに対する愛せる感じみたいのが出ていてほしかったんだけど

α

まあ、ナイロンなんかは確実にそうだよね。本作の場合、そこんとこが抜け落ちてるから、随所に散りばめられているギャグも、なんかとってつけた感がでちゃったように感じた

ω

うん。まあ、そういうものを素で愛せるようになりたいっていうpsiの願望のせいだと思うけど

α

たぶんねぇ、この作品でもババァがあの年までずっと引きずってるわけじゃん？　女って、こと自分のエゴが絡むとなかなか客体化できないんだよ

ω

本谷自身が消化しきれてないってこと？

α

まあ、わかんないけど。たとえそうだとして、それによる生生しさというか、真に迫った感じが評価されてるんじゃないかな

ω

それはあるかもね。ところで下北沢行くとサブカルチャーキッズモードに戻りそうになるよね

α

なるね。うっかりヴィレヴァンでシリコンの時計買いそうになった

ω

雑居ビルの秘密基地みたいなカフェとか入りそうになったし

α

つーか入ったけど我にかえって出てきた。帰りも飲んで帰ろうかと思ったけどやめたし

ω

でも結局我慢できず銀座で途中下車したけどな

α

あっ、そうそう、そこで隣り合った男の子ちゃんが元ボクサーで、コウジ有沢の話で盛り上がった

ω

高校時代にSaniに仕込まれた知識がこんなとこで役に立つとは（笑）

Tags: 演劇

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