スケールデメリットを外出しする方法

木曜日, 01. 8. 2009  –  Category: ネタ

就職活動をする人に送る、独断と偏見と経験による超大企業と超未上場ベンチャー企業の違い
あはは。まあ、当たり前の話なんだけど、社会人経験がないと案外こういう視点て抜けてしまうかもしれませんね。
もう一つの選択肢として、psiの在籍するようなIT系超大企業の子会社というのについて書いてみたいとおもいます。
(とはいえ、子会社と言っても色々あるので、これに当てはまらないケースも多いと思います。NTTなんとかってついてるのに道路に穴掘ってばかりとか…)
・ 基本的に中は研究室に近いです。上司は教授みたいなものです。助手とかポスドクみたいな人もいます
 研究費用が欲しければ自分でもぎ取ってくる必要があります。
・ 自分ができる仕事の範囲はなにもしなければ狭いですが主張すればデカい仕事もたくさんあります。
 (逆に分不相応なデカい仕事を振られて逃げられず困ることも…)
・ 自分の技術分野の仕事しかしていなくても、他の分野のことも分かってないと(分ろうとしないと)ロクな成果は得られません。
・ あなたの会社の親会社がテレビCMに出たりします。または自分が関わっているシステムがニュースに出たりすると恐怖を味わえます。(たいていトラブルなので)
・ 初対面の方に仕事のことを聞かれるても(親会社の名前を出せば)説明が非常に楽です。
 (多少誤って理解されても気にしないようにしましょう)
・ コンパで「へー!」とか「パソコン詳しいんだー、すごい!」とか言われることが多いです。正直微妙です。
・ あなたが独身男性の場合、彼女の父親がすごく安心してくれます。
・ 住宅ローンの審査がすぐ通ります。
・ 会社の成長や衰退が実感できません。
・ まず会社はつぶれません。少々の赤字でも銀行や取引先がつぶさせません。が、会社ごと親会社に吸収合併されたり身売りされたりすることはあります。
・ つまらない仕事が多いかどうかは気持ちの持ちよう次第です。雑用は秘書さんがやってくれたりしますよ。
・ 社内システム(人事とか精算とか)が社員数に比べてでかすぎて(親会社と共用のため)使い方やお作法、社内規定を覚えるのが大変です。
・ 多くの場合、出世は遅いです。
・ あなたの代わりはいっぱいいます。
・ なのに、会社を辞めようとするとスキトラして代わりの人を育てなければならず大変です。両親やパートナーからすごい反対されるかどうかは知りませんが家買ったばっかの人とかいっぱい辞めてますよ?(笑)
・ 仕事してないのに、お給料をいっぱいもらっている人が(親会社に)結構います。あなたが数十年後、そういうウマーな人になるためには親会社に行く必要があります。
・ 法律的に正しい仕事のやり方を教わることができます。
・ ただし、それは面倒くさい手続きや決まりが多いです。のでミスをしがちですがそのときのペナルティが厳しいです。
・ 比較的、書類(紙ベースでやることは少ないですが)が多いです。
・ 会議も比較的長いです。一つの会議が長いというより、いろいろな会議に出なければならないので仕事時間に占める会議時間の割合は高くなりがちです。
・ 根回しは必要です。が、かなりたくさんの方や部署との根回しが必要になるような仕事はマネジメントや営業の話なので、技術屋はそんなでもないです。
・ あなたが会社にとって重要でない上につまらない業務のポストがたくさんあります。が、そういうつまらない仕事でのんびり稼ぎたい人はたくさんいるので、ちゃんと働いていればそこに回ることはありません。
・ 逆に、国家規模の仕事を任されたりもします。「官公庁のシステム作ってよ」とか。マジで。
・ そういう仕事はやりがいもかなりありますし、かなり貴重な(恐怖)体験もできますし、人生観もかなり変わります。
・ 社内不倫をして、バレても、異動すれば噂は消えます。が、そのうち「いや、ここだけの話なんだけど」と巡り巡ってきます。
・ 問題があったとき、責任を持つ人までたどり着くのに5階層くらいあったりしますがそれぞれのマネジメントがその直下の人の責任を負えばよいのであまり意識する必要はありません。
・ 親会社と連結決算なので上場利益もストックオプションも何それ?という感じです。
・ お給料は役職がつくまではそこそこです。生活には困りません。ある程度の役職がつくと給料は上がりますが、ただし、それまで廃人にならなければの話です。
・ 社長はそのへんでウロウロしているので飲み会に誘ってあげると喜ばれます。親会社の社長とはまず会いません。ただ、国家規模のプロジェクトとかやっているとキックオフミーティングに激励に来たりします。
2000人の会社が、20人の会社の100倍の成果を挙げられるかといえば、そんなことはありません。
人数に起因するオーバーヘッドが発生します。会議の回数とかまさにそうですね。また、分業しなければやっていけない量と種類の仕事があるので、分業することによるオーバーヘッドもあります。この人に聞けばなんでも一発OKというのは難しくなります。
新規に社員を雇うといっても200人社員を雇えば50人が優秀だったとしても100人は凡人で10人くらいは煮ても焼いても使えないやつがいます。そういう奴らにも給料を払わなくてはなりませんし、凡人でも優秀な人と同じくらい仕事ができるように社内プロセスや教育を整備しなくてはなりません。
そんなこんなのオーバーヘッドをいくらかは親会社に任せきりにしておいしい部分をつまみ食いできるのが子会社です。
とはいえ、子会社の業績はいいのに親会社が不振だからボーナス減とか、そのくせ子会社だけ不振のときはやっぱりボーナス減とか、子会社の状況を無視して経営方針が親会社から降ってきたりとか、デメリットもたくさんあります。

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