久しぶりに二次元話題でも。
宝はマのつく土の中! | |
喬林 知 松本 テマリ
角川書店 2005-08-31 |
世の中マのつくものが色々あります。
けっこう高いので飲んだことない魔王とか、
終盤には99個溜まって且つほとんど使う機会がない魔石とか、
魔法は弾くのに雷は防げない鎧の魔剣とか、
船が攻撃を受けると必ず揺れる魔乳とか。
だから「今日からマのつく自由業!」というタイトルは分かります。
魔星‥‥はまあいい。
魔雪とか魔歌とかありえないけどファンタジー的に字面がそれっぽいのでまあよし。
魔土。
どうなのか。
そんな今更なツッコミをしてしまうのも、我らのヴォルフの和みシーンが少ないからか。アメフトマッチョと仲良しさんになって、変な影響(主にケツアゴなど)を受けないとよいのですが。
あと初期設定では「元プリ魔族三兄弟の中では最もコンプレックスを刺激されない」控えめハンサムさんのはずの次男が、近頃魔族の閣下たちが及びもつかないようなカッコよさで描かれているのはどういうわけか。
天才と呼ばれながらも一勝もできないヘタレ王子ミカ・ハッキネンが常勝のチャンピォンになってしまった途端に一ミリも愛せなくなってしまったのにも似て。
話は前巻の最後に出あったスーパーカリスマお婆ちゃん、ベネラことトレジャーハンターのへイゼルさんと情報交換&ジェイソンフレディ救出計画。
案の定またサラにハメられるユーリ陛下。あやしいと思ってもハメられる陛下。どんくさい。どんくさいところがちゃーむぽいんとなんだってヴォルフがいってたよ!
でもさすがにサラをどうにかしなくちゃと思った陛下、サラの袋詰めを作って次男に下賜。次男「なかったことに」。with笑顔。黒キャラへの道。まあ、某SSの血がながれてますからね〜
結局本当はジェイソンフレディは別の収容所にいるっぽく、そこに箱もあるっぽく、へイゼルさんがこっちにきたときの通路もあるっぽく。おお、そりゃご都合な。
サラ曰くサラ&イェルシー’sママが操っているというリビングデッドに追い詰められて「決して入ってはいけない(といわれると入りたくなるのが人の情)」とカリスマ婆に言われてた地下に入ってしまうサラ&ユーリ&お庭番。入りそびれた次男を待つより、へイゼルの入ってきた出入り口を探すほうが良くない?ということで探索を始めたものの、数々の罠をくぐり抜けるうち、ユーリを助けるためにグリ江ちゃんが犠牲に!? というところでオシマイ。あ、相変わらず地球組は悶々として進展なし。
サラはまだ3枚くらいカードを握ってそうですね。サラに萌えはしませんが、こういうキャラを書けるのは凄いなと思います。次男はウジウジしてるばっかりで役立たずですね。陛下の目が見えなくなったのはジュリアさんの呪いですか。
戦いの場でちょっとは冷静に動けるようになった陛下の成長ぶりにちょっぴり萌えました。
そんな中、(ヲタク)心を打ったのは、創主は打ち倒したけど地球の魔王にはヤラレ気味でイライラが募る大賢者村田氏と、珍しく殊勝発言で死亡フラグかと冷や冷やさせたお庭番グリ江さん。
psiは正直勝利が好きくない上に、錦鯉もばあちゃんに比べるとどうも好きくない。そこへもってきてボブの大物感の足りなさに不満だったので、大賢者ブチ切れ&ボブ腹黒な展開には満足。
村田は1巻目からpsiご寵愛ランキングのトップを走っていたので(途中でヴォルフと次男に抜かれた)、次巻あたり大活躍だろうと期待してます。大物っぷりを是非。
そして常にご寵愛ランキングの2番目くらいをキープしていた燻し銀の走り、ヨザックことグリ江氏は初めて泥臭い感情を吐露したように思えました。これまで常に達観した位置から普通の人代表な意見を陛下に奏上してましたが、今回初めてヨザック自身が平凡な人になったというか。
ここ二年ほど普通キャラ愛が止まらないpsiはここでグッときてしまいました。
そんなわけでpsiご寵愛ランキングは村田とグリ江がトップでデッドヒート中。ヴォルフはタイヤ交換で一時的に順位を下げてますが、次巻あたり先頭集団に追いつく予定でございます。一時は2位以下を全車周回遅れにするスーパーラップを見せた次男さんですが、今はポイント圏内入りをグレタとアニシナと争ってます。次男は女子供に弱そうなので心配ですね。
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