nano-mugen fes. '05 @ 横浜アリーナ

日曜日, 07. 10. 2005  –  Category: Review

新横だと実家からのが近いので実家からいったんですが、実家に適当な服がなかったので長袖Tシャツ+長袖ジップアップで行ってしまい、会場内が明らかに暑い。
WIRE”24:00から6時間ぶっ続けキノコ食って踊りまくれ”祭りの時は半袖一枚だとロビーで休んでいる間寒かったりしたんだけど、季節も違うし、やはし失敗しました。
というわけで、当初物販には全く興味なかったんですが、半袖Tシャツを調達するために物販へ。
ものすごい黒山の人だかり+長蛇の列です。にもかかわらずfarrahTシャツの前には人っ子一人いないんですが….
もとからashのメタルなTシャツを買うつもりはなかったので、farrahか、farrahのデザインが着るに耐えなかったらオフィシャルTシャツにしようかなと思ってたんですが、これを見て俄然正義感に燃え始めました。farrahをゲットします。
どうでもいいですが、アジカンさんのTシャツのデザインはTeenage fanclubのパクリとかfranz ferdinandのパクりとかあって面白いですね。っていうかアジカンさんの趣味丸出しですね。
これがまた物販の列が長い。ほぼアリーナ一周。入場整理とかのときも思いましたが、この辺のマネジメントはまだまだですね。
では各アーティストごとに感想など。

SPARTA LOCALS
よく良い評価を聞くので聞いてみようと思ってたのですが、物販に並んでる間に始まってしまい、なんとなく萎えて外でぼんやり聞いてました。終演予定時刻を過ぎた頃、場内からブレットの声が聞こえてきました。Suede? いやでも、知らない曲だから、Tearsか?どっちにしろSPARTAが終わってSEを流し始めたんだな、SEも案の定アジカンさんの趣味丸出しだなとか思って次のFARRAHに備えて会場入りしたところ、まだSPARTAが演っていた。
ってことはなに、あのブレット声はSPARTAさんでしたか!
ハイテンポの曲では感じられませんが、ミドルテンポの曲になるとブレット臭さが漂います。ただ、フロントマンの佇まいとしては、ブレットというよりも、寧ろチバとか、モーサム(トーンベンダー)とかそっち系なキレ系MCでしたよ。歌上手いですね。
FARRAH
SPARTAを後方で見ていた皆さんが「せっかくだから見てみようか、FARRAHとかゆー外人さんを」的にぞろぞろ集まってきました。来い、来い、もっと来い、そして驚けーーー! とワクワクな私。
メンバー登場。背後から「キャーカッコいい!」と黄色い声が。ん? Jezは男前だけど、純朴青年系で、そんな黄色い歓声を浴びるようなセクシー系ではないぞよ…とステージを見るとおわーーー!なんかJezの髪の毛がイケメンぽくなってる!服もなんか若者っぽいぞ! でもやっぱりMCでは「あんまし日本語上手くなくてゴメンナサイ」とかわざわざ断りつつ「フェスに呼んでくれたasian kun-fu generationさんアリガトー」と礼儀正しくて、やっぱりJezは純朴青年のままでした。わーい。前半は”ME TOO”から中心で、最後はTerryで締めてくれました。Jezの歌唱力には全く不安を感じていませんでしたが、そもそも曲のつくりがスタジアム向けではないので、ペラく感じてしまわないか心配でしたが、少なくともステージ近くで聞いている分には全然オッケーで安心しました。リキッドはコープランドとカブってるのでいけないよ、ゴメン…
ELLEGARDEN
’98ごろ、”日本のポスト・レディオヘッド”とか言って話題になっていて、当時はイギリスだろうが日本だろうがとにかく「ポスト・レディオヘッド」ってつけて新人を売るのが流行ってたので、ellegardenに関しても、気にはなりつつもその煽り文句が気に喰わず未聴のままでした。せっかくの機会なので聞いておこうとfarrahのポジションのまま座って待機していたら、”混雑のためお立ち下さい、休憩はロビーでお願いします”と追い出されたのでロビーのテレビと会場から漏れてくる音で鑑賞。うーん、何をもって「ポスト・レディへ」と言ったのか良く分かりませんね。もちろん、デビュー当時とでは音も変わってるんでしょうけど。叙情的なメロディーと時折感じるエッジ感は悪くないと思います。でも、レディオヘッドというよりは、ルナシーとか想起しましたね。(歳がバレる感想でスイマセン)えっと、ビジュアル系と呼ばれる人たちが、音的にはまだ正統なジャパニーズハードロックの系譜を受け継いでいた頃の音を感じて好感をもてました。
INDUSTRIAL SALT
えっと、パンク化粧の女の子二人組というルックスの時点であんまり興味もてませんでした。スイマセン。海外には掃いて捨てるほどいるからなぁ。美人だとは思います。あと、SALTってつくのが。ヴェルーカ・ソルト信者にはちょっと。
DOGS DIE IN HOT CARS
ellegardenの客が大量にロビーに排出されていたたまれない感じになってきたのでフロアへ。ウワモノは予想通りな感じで、私の趣味ではなかったんだけど、やっぱり海外のバンドはリズムがいい。今回のフェスは踊れるバンドが少なかったので嬉しかったです。
STRAIGHTENER
これも噂を聞く限りでは、今回の国産バンドのなかでは(アジカンを除いて)もっとも私の趣味なんじゃないかなーと期待していたバンド。途中から参戦でしたが、とにかくボーカルの歌とドラムの演奏力、メロディーがしっかりしてるので安心して聴けます。UKの影響って書いてあったけど、そうだな、強いて言うならFEEDERとかそっち系ですかね。惜しむらくはやっぱりボトムがどの曲も似通ってるので単調に聞こえることでしょうか。最後から三曲目が良かったと思います。born slippyにそっくりなところとか
ASH
「アジカンのファンの半分はASHのファンとカブっているに違いない」という個人的な予想を大きく裏切って、ストレイテナーが終了してもASHのステージ前ブロックが閑散としている。おかしい。「一応アジカンが主催者なのにASHが盛り上がりすぎて全部持って行っちゃったらアジカンさんに申し訳ないなぁ」などと思っていたのは杞憂ですか。えっと、杞憂って言うのは「心配して損したけど心配したことが起こらなくてよかった」時に使うんですよね。よくないだろ、これは!いや、ストレイテナーであっちのステージ前に詰め掛けてた人がこっちに移動してくる時間とか、ちょっと休憩する時間とかあるし…と自分に言い聞かせる。んがしかし一向に混む気配なし。と、その時。
ギャーーーー!
という声とともに、人がこちらに押し寄せてくる気配が。
ステージを見ると、ご、後藤….だっけ? アジカンのVo.の人だ…orz
「おーい、みんな、もっと前来いよ! 次アッシュだよ!?」
だよねー、そうだよねー。
後藤さん(多分)は”ロンドンでテロとか起こった中、わざわざ来てもらった超ビッグバンドに客が集まらなかったら超失礼”みたいな主催者としての視点ではなく、一人のアッシュファンとして”ASH見に来ないの信じられない!”的な視点でモノを言っているのが感じられたので、非常に好感をもてました。
多分アジカンの人と私同じ年くらいなんだよねー。音楽の趣味のカブり具合から言って。こっからは完全に私の妄想だけどさ。きっと彼らが高校生とかの時に音楽雑誌の募集欄とかでバンド組んで、バイトしながらスタジオ代捻出してライブこなして…みたいな事を始めた頃に「恐るべきコドモたち」とかいってASHがデビューして”やべー、KUNG-FUやべーよ! え、ASH俺たちとほとんど年かわんないじゃん! 俺たちも頑張ろうぜ”みたいな感じだったんだろうなーと。”やつらがベルファストのKUNG-FUなら、俺たちはアジアのカンフー世代だ!”みたいなね。
(※バンドの説明読んだら私より少し年上でした。ASHとほぼ同い年ですね。)
今となっては日本じゃASHなんかより全然CD売るバンドになったけど、やっぱ彼ら的には自分のリスペクトなバンドは永遠に憧れだし、自分達のファンの子から、「これまで洋楽に興味なかったけどナノフェスでASH見てからUK indie musicが大好きになりました」とか言われたらメチャメチャ嬉しいと思うんだよね。そのためにDJとかもやってるんだろうし。私だってアジカンくらいの知名度と影響力があればそういうことしたいよ。
なんかだんだん何言ってんだかわかんなくなってきたけど、同世代で似たような音楽を聴いてきた者同士、アジカンにスゲー共感したなって話。
そんで、アジカン好きなら奴らの気持ちもわかってやれよって話。
後藤(多分…しつこい)がすっ込んだらさっさと反対のステージに戻るんじゃなくてね
で、本題のASH。
フジでの教訓から、少し後方で待ち構えていたのですが、メンバーが登場しても周りがスカスカでモッシュとか起こりようもない。モッシュしないまでも、やっぱ最低肩と肩が触れ合うくらいの密度がないと、ASHのライブの意味がない。仕方ないので前の方へ進む。こんな前列で呼吸が楽なまま見られるASHなんてかつてあっただろうか!? 初来日は行ってないけど、初来日の時点ですでに全身青痣は必至のステージだったって話だが….
まあ、さすがに3列目あたりは軽くモッシュ入ってます。こんくらいのモッシュはあったほうが逆に楽しいです。
最初はa life less ordinaryだったかな? 2曲目だったかな? そのほか序盤meltdownの曲を中心に。中盤KUNG-FUで大爆発!最後はBURN BABY BURN。疾走ハイテンションの1時間でした。
客の密度が少なかったにもかかわらず、数曲ではダイブも発生してました。勇者だ。私は元々ダイブやらないひとですが、この密度と客層(ダイブ慣れ)では恐くて出来ないです。最後のburn….で、ダイブした人がモッシュで割れた人の谷間に頭から落下してかなり危険そうでした。大抵、落下するとき周囲の人が引っ張って軟着陸させるんですが、ストレートに落ちていたので心配です。っていうか、谷間が出来たのは私が靴紐を踏まれて上手く波を支えつつ受け流せなかったのも原因のひとつなので、ちょっと反省しています。靴紐はほどけていなくてもライブ前にはきちんと結びなおせ。
ASIAN KUNG-FU GENERATION
終演後の大混雑に巻き込まれるのがイヤなので、「リライト」を聞いたら帰ろうと思っていたのですが、いきなり二曲目でやられてしまったのでさすがに二曲で帰るのは失礼だろうと思い、もうすこし聞いてから帰りました。やはりくるり岸田の声にそっくりです。メロディーのセンスはさすがのトリの風格があります。リズムはいいとは思うんだけど、バリエーションが欲しいかなと。最近の日本のバンドはみんな歌が上手いですね。ライブに行っても精神衛生上よろしいです。
最後に、アジカンさん、farrah呼んでくれてありがとうございました。リスペクト、ピース!

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